【星5.0】ブルージャスミンの感想・レビュー・評価〜華やかなセレブから転落したジャスミンの再起を描く〜

タイトル:ブルージャスミン

更新日:
ブルージャスミン
作品情報
タイトル:ブルージャスミン
原題:Blue Jasmine
制作年:2013年
制作国:アメリカ
上映時間:98分
映倫: 映倫区分 G

ウッディ・アレン監督が初タッグとなるケイト・ブランシェットを主演に、上流階級から転落したヒロインが再起をかけて奮闘し、苦悩する姿を描いたドラマ。ニューヨークの資産家ハルと結婚し、セレブリティとして裕福な生活を送っていたジャスミンは、ハルとの結婚生活が破綻したことで地位も資産も全て失ってしまう。サンフランシスコで庶民的な生活を送る妹ジンジャーのもとに身を寄せたものの、不慣れな仕事や生活に神経を擦り減らせ、次第に精神が不安定になっていく。それでも再び華やかな世界へと返り咲こうと躍起になるジャスミンだったが……。第86回アカデミー賞でブランシェットが主演女優賞を受賞。共演にアレック・ボールドウィンサリー・ホーキンスピーター・サースガードら。

出典:映画.com

監督・キャスト

ウッディ・アレン監督
ケイト・ブランシェットジャスミン
サリー・ホーキンスジンジャー
アレック・ボールドウィンハル
ピーター・サースガードドワイト
ルイス・C・Kアル
ボビー・カナベイルチリ
アンドリュー・ダイス・クレイオーギー
マイケル・スタールバーグドクター・フリッカー
タミー・ブランチャード
マックス・カセラ
オールデン・エアエンライク

予告編

見所・評価・感想

みどころ

  • 華やかなセレブから転落したジャスミンの再起を描く
  • ケイトブランシェットの全てを凝縮したと言える

評価(5.0/5)

総合:★★★★★★★★★★★★★★★
俳優:★★★★★
脚本:★★★★★
演出:★★★★★

感想

正直、映画を観終わった今もまだ心の震えが止まらずにいる。 ウディ・アレン、天才か。お前。 いや、お前じゃない、ウディ・アレン様。 ストーリーはWikipediaや映画.comにも書いてある通りの「華やかなセレブから転落したジャスミンの再起を描く」映画なんだけど、そんな簡単に説明できるもんじゃないこれはw

そんなジャスミンを演じたのは、ケイト・ブランシェット。 彼女の特徴ある頬骨のくっきりとした顔だちとプロポーションはまさに「華やかさ」を表現するのにぴったりで、過去にも「エリザベス女王」役なども務めています。 どうでもいいけど、エリザベス女王役は2度も務めているんですねぇw 僕は最近の方の「エリザベス・ゴールデンエイジ」のほうがお好きです。 あと、お気に入りの「アビエイター」にも出演しています。

そんな彼女が見せたのは、都落ちならぬセレブ落ちで心が崩壊した一人のねじれた女性ですが、ケイトブランシェットの全てを凝縮したと言えるようなものでした。 夫もカネも無くし、唯一の親戚である血の繋がらない妹の元へ居候しに行くにもかかわらず、振る舞いはセレブそのもので、妹を始めとする「庶民」に対する侮辱の念は隠し切れずむしろ目立ってしまうほど。そんな彼女は自分の人生をめちゃくちゃにされた過去から逃げられず心ここにあらず。常に向精神薬とウォッカを飲んでいないと気が休まらないほど病んでしまっていて、2時間の半分くらいは目を赤く腫らし、時には独り言を言い、目を虚ろにし、脇汗も見せ、迫真の演技でした。

妹はそんな姉ジャスミンとジャスミンの夫に「なんとか手に入れた幸運」を奪われ、相手にもしてもらえなかったにもかかわらず姉を許し、狭い家に招き入れます。にもかかわらずジャスミンはセレブとしてのプライドを捨て切れず、妹に対して卑下する言葉しかかけません。

そんなジャスミンに対して「何を言っているんだクソババァ!お前は全てを失って這いつくばってここにきたんだろ。何を偉そうに。」と誰もが思うはず。 そんな彼女に待ち受けているクライマックスを見て、誰しもが「あぁ、これが見たかったんだ」と妙なカタルシスを感じ、心地の良く今日も眠りにつくことができるのです。

だがしかし、ジャスミンもまた被害者であるところがこの映画が味わい深いと感じられる部分の1つかもしれない。 だから、妹は何を言われても悔しくても姉を許してくれたんだろうし、ピザ一枚の取り合いではしゃぎあえる妹カップルを見て僕たちは「あぁ、幸せなのははたしてどっちだろうか」と思うのである。 どんな立場の人が見ても、落とし所がつけられる内容になっている。

この映画は色々なことを教えてくれる。 ジャスミンの人生には(といっても2時間半だけど)いくつか分岐点はあったはず。 あの時、こんなこと言っていなければ。あそこにいなければ。など、彼女自身で引き寄せることができたであろうシーンが思い返されるのだけれど、当の本人は「どうしたらよいかわからない」いわば常にテンパった状態なのだ。

人は冷静さを失うといとも簡単に道を誤ることができるのだということを学んだ。 (妹も妹だよ!目の前の大切な人をないがしろにして姉にそそのかされたノリで本気になってんじゃねえよ!だから痛い目にあうのだ。必死に目に涙を浮かべながら訴えかけてきてくれる最愛の人をこんな風な目で見られるなんて・・・と誰もが思ったはず。それは、見ている方は冷静だからなんですねぇ。)

映画という単純な作り話が「人生の教科書」になるなんて、なんて素晴らしいんだろう。 普段は映画の中の話は「映画」なんで別に中の人が死のうが犯罪者だろうがスパイだろうがどうでもいいけど、真剣に主人公の行く末を考えてしまうほど考えさせられた映画だった。 そんな、天才=ウディ・アレンの名作でした。

もっと、彼の映画を観たい。 あと、作中に使われいた「Blue Moon」がほんっっっっとうにセンスがあって、味が染み込んでいて、俺的アカデミー音響賞です。「DEPARTED」の「Shipping to Boston」レベルで心が震えてやみません。 シックな名曲が、コミカルにあざ笑うかのように通り過ぎて行く。それがなぜか不思議ととても心地よく、たまらない。

どうでもいいけど、ジャスミンの元夫役のアレック・ボールドウィンは「ディパーテッド」にも出演していましたね。鬼上司で。なんだろう、主役には恵まれないけどこの人がいないと映画にスパイスが加わらないという名俳優、そんな立ち位置の彼です。どうでもよくないか。 ★5.0にしたのは、欠点が見当たらなかったからです。引き算式の僕の採点方法では彼の作品は全て5になる可能性が高いな・・・。見直さなきゃな。 以上! 今はBlue Moonをエンドレスリピートしながら余韻に浸っています。

https://www.youtube.com/watch?v=N2k7-gCMA74

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コメント

  1. […] 【星5.0】ブルージャスミンの感想・レビュー・評価〜華やかなセレブから転落したジャスミンの再起を描く〜 […]

  2. […] そして、ケイト・ブランシェット!!!!!もうたまんないね!!!配役のリストで名前を見た瞬間、誰役なのかわかっちゃうくらい適任ですがなこれが。見る前からわくわくする俳優ってなかなかいないのよね。中年俳優の中では確実にトップを争う(僕の中で)女優です。特に、ブルージャスミンでは、まさにシンデレラで落ちぶれて行った彼女が現代に来たような設定のボロボロセレブを演じています。おすすめ。そして、 […]